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MAIN STAGE Ashiya Two-Block

○対話する建築
都市部に建つ、集合住宅と店舗の計画である。
敷地は、南側で広い国道に面し、北側は低層の住宅群が広がっている。
国道を挟んで北側には、先に竣工したOne-Blockが建ち、Two-Blockはその呼応として計画された。
One-Blockから続く一連のプロジェクトとして、Two-Blockは街を元気にするという命題を引き継ぎ、さらに発展させたものとなっている。

○風と緑をまとう住まい
Two-Blockは、One-Blockと呼応しながらも、独自の個性を持つ建築を目指している。
北側のバルコニーには、One-Blockと同様に格子状の壁をリズミカルに配置した。この格子壁は、プライバシーを守りながら国道からの騒音を和らげる役割を果たしている。視覚的には、両建物が国道を挟んで呼応し合い、一体的な都市景観を形成している。
建物中央に配置したエレベーターホールと廊下の共用部は、外気に開放された空間とした。南北に風が抜け、植栽が風になびく様子を日常的に感じることができる。この開放的な共用部は、単なる移動空間ではなく、自然を感じる心地よい居場所となっている。
ワンルームを中心とした住戸構成により、若い世代や単身者が都市の中で自然と触れ合いながら暮らせる環境を提供している。1階の店舗は、住民と街をつなぐ接点として機能し、日常的な賑わいを生み出している。

○街に灯りをともす
国道沿いと、建物中央には垂直に植栽を配し、風になびく緑が住人を迎える。この動きのある緑は、訪れる人々に季節の移ろいと自然の息吹を伝えている。
夜にはライトアップにより、建物全体が光に包まれる。格子状の壁が生み出す光と影のリズム、揺れる植栽の影が建築に表情を与え、街に温かな明りを灯す。One-Blockと向き合うTwo-Blockのライトアップは、国道を挟んで対話するように輝き、この一帯に新しい夜景をつくり出している。
共用部の植栽は、住人に緑を提供するとともに、街からも楽しむことができる。北側にはガーデンを設け、周辺住宅からも眺められるようにした。
建物を介して感じる光、風、緑という自然の要素が、住む人の日常に豊かさをもたらしている。Two-Blockは、One-Blockとともに、この街の新たなランドマークとして、住民と街が共に輝くことを願っている。

カテゴリー:architecture
場所:兵庫県
用途:レジデンス
構造形式:RC
規模:5F